メダカ用ヒーターの比較|水の量で選ぶ6製品とよくある間違い
メダカ用のヒーターを買おうとして、種類の多さで手が止まった経験はないでしょうか。
20W、50W、120W。数字ばかりが並んでいて、どれが自分の容器に合うのか分かりにくいですよね。
この記事では、メダカに使えるヒーターをメーカーが公表している情報だけで並べて比べます。
順位はつけません。容器に入っている水の量と、何のために温めるのかで、選ぶものが変わるからです。
それでは見ていきましょう。
- 見るのはワット数ではなくその製品が温められる水の量。同じ50Wでも10リットルまでの製品と23リットルまでの製品があります
- 「メダカ用」と書かれた製品は23℃前後になるタイプ。熱帯魚用の26℃とは別物です
- 温度を自分で決めたいなら、温度を選べるタイプ。ただし本体が大きくなります
先に結論から。容器の水の量で3つに分かれます
商品だけ早く知りたい方のために、先に出しておきます。
選び方はとてもかんたんで、いま容器に入っている水が何リットルか。これだけです。
容器の表示サイズではありません。60リットルのトロ舟に半分だけ水を張っていれば、水は30リットルです。
水が10リットルくらいまでの小さい容器なら
秋に生まれた針子や稚魚を、小さめの容器で育てている場合です。
GEXのメダカ元気オートヒーター20は、公式サイトで約12リットルまでとされています。
水が20リットルくらいまでの容器なら
室内で親メダカを冬越しさせるときに、いちばん多い大きさです。
GEXのメダカ元気オートヒーター55は約23リットルまで、テトラのメダカオートヒーター50Wは約20リットルまでとされています。
水が40リットルを超える大きい容器なら
トロ舟や大きめの水槽をまるごと温めたい場合です。
このサイズになると、メダカ専用と書かれた製品では足りません。
GEXのヒートナビは、120が約48リットルまで、160が約64リットルまでとされています。
- ヒーターの箱に書いてある「適合水量」が、その製品で温められる水の量です。ワット数が大きいほど広い範囲を温められますが、メーカーによって同じワット数でも対応する水の量が違うので、必ず適合水量のほうを見てください。
ヒーターを選ぶときに見る順番
ここからは、もう少しきちんと選びたい方向けです。
この順番で絞っていくと、候補は自然に2つか3つまで減ります。
| 見る順 | 見るところ | 確認のしかた |
|---|---|---|
| 1 | どれだけの水を温められるか | 箱には「適合水量」と書かれています。容器の表示サイズではなく、実際に入っている水の量と見比べる |
| 2 | 温度が決まっているか選べるか | 冬を越すだけなら決まったタイプ。病気の治療などで温度を変えたいなら選べるタイプ |
| 3 | 何度になるか | メダカ用は23℃前後。熱帯魚用は26℃ |
| 4 | 横に寝かせて置けるか | 浅い容器では、縦に入らないことがある |
| 5 | 交換の目安 | メーカーが交換時期を書いているかどうか |
とくに1番目です。容器のサイズと、実際に入っている水の量は違います。
ここを間違えると、大きすぎるものや小さすぎるものを買ってしまいます。
使い方で選ぶ3つのタイプ
メダカでヒーターを使う場面は、大きく3つに分かれます。
| タイプ | 向いている使い方 | 先に確認すること |
|---|---|---|
| メダカ用と書かれたもの | 冬に室内で親メダカを飼う。冬も産卵させたい | 23℃前後になる製品かどうか |
| 小さい容器向けのもの | 秋生まれの針子や稚魚を小さい容器で育てる | 容器の水が10リットル前後に収まっているか |
| 温度を選べるもの | 病気の治療で水温を上げたい。時期によって温度を変えたい | 本体が大きくなるので容器に入るか |
- 私は60リットルのトロ舟に水を張り、その中に採卵用と針子用の小さい容器を浮かべています。こうするとヒーター1つか2つで、5個も6個もの容器を同時に温められます。容器の数だけヒーターを買う必要はありません。
メダカ用と書かれたヒーター4製品
メーカーが「メダカ用」とはっきり書いている製品は、調べたかぎり4つでした。
4つとも23℃前後になるタイプという共通点があります。
メダカは熱帯魚ではないので、26℃まで上げる必要がないという考え方です。
GEX メダカ元気 オートヒーター20
4つの中でいちばん小さい製品です。
公式サイトによると、20Wで、温められる水は約12リットルまで。水温は23℃で決まっています。
本体は幅4.7×奥行3.8×高さ9.6センチくらい。コードは約90センチです。
水がないのに熱くなってしまったとき(空焚き)に、それを見つけて電気を止める部品が入っていると書かれています。
縦に立てるほか、横に寝かせて置くこともできます。
針子や稚魚を小さい容器で育てる場面に、水の量の面で合います。
観賞魚用ヒーターの安全基準(SP規格)については、公式サイトに記載がありませんでした。
GEX メダカ元気 オートヒーター55
同じシリーズの、ひとまわり大きいほうです。
公式サイトによると、55Wで、温められる水は約23リットルまで。水温は23℃で決まっています。
本体は幅5.3×奥行3.8×高さ11.6センチくらい。コードは約90センチです。
安全のしくみと置き方は、20と同じ内容が書かれています。
GEXの2機種は、公式サイトに一年を目安に交換してくださいと明記されています。
交換の時期をメーカー自身が書いている製品は、今回調べた中ではGEXだけでした。
ユーザー登録をすれば2年保証がつくとも書かれています。
テトラ メダカオートヒーター50W
公式サイトによると、50Wで、42センチ水槽(水は約20リットル)まで。水温は23℃前後になります。
ただしこれは、部屋の気温が15℃以上ある場合、という条件つきで書かれています。
本体は太さ3.5センチ、長さ13.5センチの棒のような形です。
燃えにくい素材のカバーと、割れないようにするゴムのカバーの2種類がついています。
置き方、コードの長さ、安全基準(SP規格)、交換の目安は、公式サイトに記載がありませんでした。
エヴァリス プリセットオートヒーターAR 50W メダカ&エビ用
公式サイトでは「メダカ&エビ50eco」という名前で載っています。
50Wで、温められる水は10〜20リットルが目安。水温は23.5〜25℃くらいに保たれます。
4つの中で水温がいちばん高めに設定されています。
水温を見て自動で電気を入れたり切ったりする部品が、本体に組み込まれています。
そのため、別売りの温度調節器(サーモスタット)を買い足す必要はありません。
熱くなりすぎたときに電気を止める部品も入っていると書かれています。
本体は幅5.5×高さ16.2×奥行4センチです。
置き方、コードの長さ、安全基準(SP規格)、交換の目安は、公式の一覧に記載がありませんでした。
| 製品 | ワット数 | 温められる水の量 | 水温 |
|---|---|---|---|
| GEX メダカ元気 オートヒーター20 | 20W | 約12リットルまで | 23℃ |
| GEX メダカ元気 オートヒーター55 | 55W | 約23リットルまで | 23℃ |
| テトラ メダカオートヒーター50W | 50W | 約20リットルまで | 23℃前後 |
| エヴァリス メダカ&エビ50eco | 50W | 10〜20リットル | 23.5〜25℃ |
この表が、この記事でいちばんお伝えしたいところです。50W前後で並べても、温められる水の量はバラバラです。
ワット数だけを見て選ぶと合わないことがあるのは、このためです。
温度を自分で決めたいときの2製品
ここまでの4製品は、水温が決まっていて変えられません。
病気の治療で少し水温を上げたい、といった使い方には向かないということです。
その場合は、温度を選べるタイプを使います。
GEX NEW セーフカバー ヒートナビ120
公式サイトによると、温められる水は約48リットルまで。水温は15℃から32℃の間で選べます。
設定より1.5℃ほど上下することがある、とも書かれています。
水温を見て自動で電気を入れたり切ったりする部品が、吸盤つきで別体になっています。
本体は幅5.3×奥行4.2×高さ14.4センチくらい。コードはヒーター側が約45センチ、電源側が約120センチです。
この製品は公式サイトに観賞魚用ヒーターの安全基準(SP規格)に適合と明記されています。
縦置きと横置きの両方に対応していて、交換の目安も一年と書かれています。
GEX NEW セーフカバー ヒートナビ160
同じシリーズで、約64リットルまで対応するほうです。
選べる温度の幅、安全のしくみ、安全基準に適合しているという記載は120と同じです。
ヒーター側のコードだけが約60センチと長くなっています。
60リットルのトロ舟をそのまま温めたい場合は、こちらが水の量の範囲に入ります。
箱に書かれた水の量は買う場所によって違うことがある
この記事を書くにあたって、メーカーの公式サイトを1製品ずつ確認しました。
その中で気づいたことがあります。公式サイトに書かれた水の量と、通販ページに書かれた水の量が違う製品があります。
今回調べた中では、GEXのメダカ元気オートヒーターの2機種がそうでした。
公式サイトのほうが多い水の量、通販ページのほうが少ない水の量になっていました。
製品が作り直されたときに、書き方が変わったのだと思われます。
20リットルの容器を持っている人にとっては、使える使えないが変わってしまう差です。
買う前に両方を見て、少ないほうの数字で足りるかを確かめておくと安心です。
水温計がないとヒーターは活きない
ヒーターを入れても、いま実際に何度になっているかは目で見えません。
水温が決まっているタイプであっても、容器の大きさや置き場所によっては設定どおりにならないことがあります。
ヒーターと水温計はセットだと考えてください。
屋外や浅い容器なら、浮かべるタイプが扱いやすいです。
安全に使うための確認
- 水に入れてから電源を入れる。空気中で電気を通さない
- 水換えのときは電源を抜く。抜き忘れが、水がないまま加熱してしまういちばんの原因です
- 容器の水が減っていないか、冬でも定期的に見る
- コードが容器のふちで折れ曲がっていないか確かめる
- メーカーが交換時期を書いている製品は、その目安を守る
水がないのに加熱してしまったときに電気を止める部品がついていても、水の量の管理は必要です。
あの部品はあくまで最後の砦で、そこに頼る使い方をするものではありません。
よくある質問
熱帯魚用のヒーターをメダカに使ってもいいですか
使えますが、なる温度が違います。熱帯魚用は26℃前後になるものが多いので、メダカには少し高めです。温度を自分で決めたい場合は温度を選べるタイプにするか、メダカ用と書かれた23℃前後の製品を選んでください。
ワット数が大きいほうが安心ですか
ワット数ではなく、温められる水の量で見てください。同じ50W前後でも、メーカーによって10リットルから23リットルまで幅があります。手持ちの容器に実際に入っている水の量が、その範囲に収まるかどうかで決まります。
容器が2つ以上あるときもヒーターは2つ要りますか
容器の数だけ必要とは限りません。大きめの容器に水を張ってヒーターを入れ、その中に小さい容器を浮かべる方法があります。私はこの方法で、ヒーター1つか2つで5個から6個の容器を同時に温めています。
ヒーターは何年くらい使えますか
メーカーが交換の目安を書いている製品と、書いていない製品があります。GEXは公式サイトに一年を目安に交換と明記しています。ほかのメーカーは公式サイトに記載がなかったので、この記事では何年とは言えません。
サーモスタットは別に買わないといけませんか
この記事で紹介した6製品は、すべて水温を見て自動で電気を入れ切りする部品が本体に入っているので、別に買う必要はありません。ただしアクアリウム用のヒーターには、その部品が入っておらず別売りの温度調節器が必要な製品もあります。箱に「サーモスタット別売」と書かれていたら、それだけでは使えないということです。
参考にした一次情報
この記事に書いた数字は、すべて各メーカーの公式サイトで確認したものです。
GEX メダカ元気 オートヒーター55|メーカー公式ページ
GEX メダカ元気 オートヒーター20|メーカー公式ページ
テトラ メダカオートヒーター50W|メーカー公式ページ
エヴァリス 温度が決まっているタイプの一覧|メーカー公式ページ
GEX NEW セーフカバー ヒートナビ120|メーカー公式ページ
GEX NEW セーフカバー ヒートナビ160|メーカー公式ページ
公式サイトに書かれていなかったことは、この記事でも「記載がありませんでした」と書いています。
道具をそろえる前に、飼い方の全体像を。
ヒーターが要るかどうかは、どんな飼い方をしたいかで決まります。季節ごとの飼育と増やし方のノウハウを、電子書籍『メダカを一生の趣味に!』に1冊にまとめました。
最後におさらい
- ワット数ではなく、温められる水の量で選ぶ。同じ50W前後でも10リットルから23リットルまで幅がある
- 見るのは容器の表示サイズではなく、いま実際に入っている水の量
- メダカ用と書かれた製品は23℃前後。熱帯魚用の26℃とは別物
- 温度を変えたいなら温度を選べるタイプ。ただし本体は大きくなる
- 公式サイトと通販ページで、温められる水の量の表記が違う製品がある。買う前に両方見る
- ヒーターと水温計はセットで用意する
道具は、足りないものを足すより、合わないものを買わないほうが大事です。
この記事が、その一助になればうれしいです。
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